大学時代は人文学部で、日本語や方言などの勉強をしていました!
大学時代は島根県はおろか西日本出身の友達はほとんどおらず、出雲弁が通じないこともしばしば・・・
方言を研究している大学教授に「出雲弁は珍しい方言」と言われて、色々調べてみるととても面白かったので、この場を借りて皆さんに共有してみようと思います!
出雲弁の珍しい特徴
まずは、出雲弁はなぜ珍しいと言われるのか、具体的な出雲弁の珍しい特徴を簡単にまとめてみます。
・西日本なのにアクセントが東日本寄り
・西日本は語尾が「じゃ」「や」になることが多いが、山陰は「だ」を使う
・ズーズー弁
・ラ行子音を省略する(あるわ→あーわ、している→しちょー など)
こんな感じで、出雲弁(鳥取県西部~島根県東部)は、西日本のほかの方言とは少し違う特徴を持っています。
某小説で取り上げられたように、遠く離れた東北と同じ【ズーズー弁】が使われているのは謎ですよね。。。
島根の西部地域や山陽地方と方言が大分違うのも面白い点だと思います。
今回は、そんな出雲弁の中でも「気づかれにくい方言、方言っぽくない方言」についてご紹介したいと思います!
【方言っぽくない方言】
みなさんは「方言っぽくない方言」と聞いてパッとイメージがわくでしょうか。
逆にイメージしやすい「方言っぽい方言」とは、例えば語尾の「~けん」やありがとうという意味の「だんだん」(あまり使う方はいないと思いますが…)という、あからさまに方言と分かる言葉です。
方言っぽくない方言は、自分では方言という自覚なく使っていたりするものです。標準語だと思っていたら県外の人に伝わらなかったという経験がある方もいらっしゃるのではないかと思います。今回は、県外の人に伝わらない、もしくは伝わるけど県外の方は使わない、気づかれにくい方言をご紹介します!
(1)「喜びます」
これは昔テレビで紹介されていたので、ご存知の方もいるかもしれません。
「~~していただけると喜びます」
山陰の方はオフィスでも普通に使ったりしますよね。
この言い方は県外の方はしないそうです!
意味的には「していただけると幸いです」などと同じ感じで使うと思います。
(私はあまり使わないですが…汗)
県外の方とやり取りされる際は、あえて使ってみると話のタネになるかもしれませんね(笑)
(2)「ごめんけど」
これも実は山陰(西日本?)でよく使われる言い回しです。
「ごめんけど○○してくれん?」
というように、人に何かをお願いするときに使うことが多いです、
一見全国で使われているような標準語に見えますが、あまり使われないらしいです…!
大学の時に、友達が「申し訳ないんだけど〇〇してくれない?」と言っていて、長くて言いづらそうだなと思った印象があります(笑)
その時友達に「ごめんけど」は使わないということを聞き、そこで初めて方言だということに気が付きました。
(3)「売れてる」
最後はこちら
出雲弁ネイティブのみなさんは、「売れてる」ってどういうシチュエーションで使いますか?
例文) 「マスクが売れてる」
この文章を見たときに、出雲弁を話す人と首都圏などの人はとらえ方が少しずれると思います。
出雲弁話者「薬局などにマスクが置いてある、売られている状態」
標準語話者「需要が高まったから、マスクの売れ行きがいい状態」
出雲弁を話す人は、「売れてる」を品物がお店にある、売られている状態を表す言葉として使うことが多いです。
一方標準語では、「売れてる(売れている)」を、その品物の売れ行きがいい、飛ぶように売れているという意味をあらわすことが多い(そう)です。
これが今までで一番びっくりした方言かもしれません…!
友人からは、「伝わることは伝わるけどなんか違和感がある」と言われました
最後に
以上、今回は「方言っぽくない方言」をご紹介しました。
きっと県外の、しかも長野県という遠い県へ進学しなければ気がつかなかったと思います。
まだなかなか県外へ出かけることは難しいですが、遠くへお出かけするときは場所だけでなく「ことば」の違いを楽しんでみるのもおすすめです。
もし近くに山陰圏外出身の方がいれば、ぜひ聞いてみてください!