腹が減ったらまず一番大きな人間に向かって鳴く。それでも貰えなかったら頭をスリスリして媚びる。
「さっき食べただろ」とか言われたら家族で真ん中の大きさの人間に向かって鳴く。ダメなら頭をスリスリして甘える。
それでも貰えなかったら強硬手段。鍵があいていたら台所の引き戸を開けて、食べ物がないか物色。なんだかよく分からないけど、美味しそうな匂いのする食べ物は全て食べる。
昼間、誰もいないときは縁側で昼寝。誰かいるときは2時間おきに食べ物をねだる。
一番小さな人間は扱いが雑で苦手。病院行く時用のゲージに入れられて外に連れ出され、野良猫を見せられても興味はない。
真ん中の大きさの人間は滅多に食べ物をくれない。ただ、良い匂いがするので膝の上に乗るのは好き。
一番大きな人間は、寒い時に布団に潜り込むのが最高。あったかい。
家にある襖は爪とぎでほぼ全滅させた。歯ごたえの良さそうな布はとりあえず噛んでみる。充電器のコードやイヤホンのコードは漏れなく嚙み切る。
それでも嫌われていなさそうなので、この家の人間は心が広い。

