

30代以上の方には愚問だったかもしれませんね。笑
20代以下の方は名前を聞いた事はあっても、実際に読んだ事がある方は少ないかもしれません。
1981年から連載が始まった漫画なので、1989年生まれの僕にとっては生まれる前に描かれた作品ですが、
たまたま、家に全巻そろっていたため、小学校のときにこの漫画に出会い、中学生・高校生と何度も読み返しました。

登場人物の言動の裏にある深い思いやり、それを自分の成長と共に、新しく発見することができる楽しさ。
結果的に数十回読み込み、気づけば、僕のバイブルと言える本になっていました。
先日、ふと目に付き、約10年ぶりに読み返しているろころなので、
僕がタッチという作品の、どこに惹かれているのかを、考えていました。
この物語をざっくり言えば
「エリートキャラの上杉和也の思いを受け継ぎ、ダメダメキャラの上杉達也が高校野球部エースとして全国制覇するまでの成長ストーリー」
でも、
この漫画の魅力は野球ではなくて、あくまでも、登場人物達の思いやり溢れるコミュニケーションでしょう。
はじめはワガママだった人も、周りの思いやり溢れる行動を浴び続けると、感化されていい奴になってしまいます。笑
これは、あだち充さんの作品共通することですが「相手の気持ちや考えを察する」ということを勉強する、最高の教材だと思いました。※ぜひ今の子供たちにも読んでもらいたい!

ここで、
それぞれの思いがグニャグニャと渦巻く、僕の好きなシーンをご紹介!
甲子園予選大会の準決勝前日、
達也と和也と南は勉強部屋でポーカー。翌日のゲン担ぎでわざと和也に負ける達也。
南を振り向かせたい和也は、次のポーカーで勝った方が「南を嫁にもらう」という勝負を提案。
怒った顔で勝負を止める南。何も言わない達也。
和也は「負けたらどうしようかと思った」と笑い、寝室へ向かい部屋を出る。

やばいですね!本当にゾクゾクします!
今は3人の関係を壊さないように、あえて自分の思いを噛み殺している達也もなんとも言えない。汗
それぞれ自分の思いと相手の立場を考えた上で、お互いにプレッシャーをかけあっていく。
とても健全で、バランス感覚の高いコミュニケーションに感心します。
「今の関係を崩したくない」という達也の思いも、2人や家族を想ってのことではありますが、
もしも、達也が早く答えを出して南と付き合っていたら、和也は早く次の人生へ進めたかもしれません。
周りを考えて結論を出さないことで、周りの人のチャンスを奪うこともある。
やっぱり、今になっても「タッチ」はいろいろと考えさせられます。。。。笑