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採用マーケティングの第一歩/現在地の確認と「想い」を言葉にすること

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おだがわ
こんにちは。小田川です。

以前のブログで、年々厳しくなる企業の採用活動において、取り入れていくべき「採用マーケティング」の考え方や概論について触れさせて頂きました。

【前回のブログ記事はこちら】
https://www.merit-inc.co/blog/8652/

今回はこの採用マーケティングを具体的に進めていくために、「何から始めたらいいのか?」ということについて、私の考えをお話しできればと思います。

まずは客観的な視点から「現在地」を確かめる

ビジネスに限らずスポーツでも勉強でも、全ての事柄に言えることですが「敵を知り、己を知ること」は、物事をうまく進めていくために大変重要ですよね。この普遍的な戦略の立て方を採用活動でもまずは中心に置かなければなりません。

「敵」や「味方」という言葉では少しニュアンスが違うかもしれませんので、採用に関することであれば「敵は競合他社や別の就職先」「味方は自社やそこで働く仲間たち」と言い換えられると思います。そして双方が求めている求職者・候補者に向けて、どのようなアプローチが有効なのか、どうすれば採用という一つのゴールへ結び付けられるのか、考えていくことが「採用戦略」そのものであり、採用マーケティングはその中で活きてくる考え方となります。

現状を整理する際には、マーケティングで用いられるような「3C分析」や「SWOT分析」のようなフレームワークも有効に使いながら、主観ではなく客観的に事実や現状を言葉と文章、数字で書き出していくことが大切です。

それぞれのフレームワークの詳しい説明は割愛しますが、私はこの「現時点を目に見える形にしていくこと」がまずは重要だと思います。

雰囲気やイメージは伝えづらい?「直接伝える」ではなく「伝わる状況をつくる」ことが大切

少し横道に逸れますが、WEBやチラシで求人広告を作成してきた視点から見ると、以前は企業や職場へプラスの印象を与えるために、「雰囲気」「印象」「イメージ」というものを、そのままの言葉でキャッチコピーとして使っていました。例えば「元気で明るい職場」や「アットホームな雰囲気の会社」というような形です。

このような広告は最近ではだんだん少なくなってきています。これは「主観でしかないメッセージ」は現在の求職者には響きにくいと言われているからです。

現代はたくさんの情報が至る所で溢れているので、ひとつの知り得た情報だけでは物事を判断せずに、「ほかにも違う面があるんじゃないか」と他にも情報を収集し、得た情報を基に自分の基準で判断する方も多いと言われています。(アマゾンで買い物しようとするとWEBで他にも検索したり口コミを見たりしますよね?あれもその中の一つかなと思います)

そのような社会的な思考の変化の中で、主観のみのメッセージで「伝えよう」としても、相手に響かなければ結局は応募や採用に繋がりません。

つまり、数字や具体的な取り組み、言葉による明示という誰の目から見ても分かる、感じ取ることが出来る「客観性」を伴ったメッセージや施策でなければ、誰も共感してくれないということが言えると思います。

事実や数字を基にして自社の「想い」を言葉にしてみる

ひとりひとりの物事の捉え方や考え方は全く同じにはならないので、こちらが良いと思ったことも、受け取り側にとっては良くないことになってしまうかもしれません。このことは採用活動をしている求職者や候補者の心理や気持ちの動き、意思決定にも大いに関係してくる部分だと思います。

だからこそ、客観性に基づいた視点から自社の本当に大切にしたい想いやビジョンを採用活動に向けて捉えることが、その後の広告や情報発信の内容や言葉、メッセージの切り口、表現方法を決める上でまずは必要になってくると考えています。

この過程を通して曖昧なものや根拠がないもの、雰囲気でしかないものは取り除かれ、事実と客観性に基づいた「目指したい方向性」が抽出されてきます。

すると、各社の本当の強みや大切にしたい考え方といった「想い」も自ずとはっきりしてきます。そしてそれは、結局は各社の「企業理念」や「社長の思い」に近かったりします。ヒアリングを深めていくと、最終的に「あの時のインタビューで社長が話されていたことだ!」となるケースがよくあります。

具体的になった「想い」さえあれば、採用マーケティングに取り組める

この各社が大切にしたい「想い」が言葉になっていれば、これを価値基準・評価基準とすることでターゲット設定、情報発信手段の決定、結果検証をひとつの軸を持って進めていくことが可能となります。

軸があることで、メッセージと具体的な施策にも一体感や説得力を持たせることも出来るので、ターゲットへの更なる訴求力アップを図っていくことができます。また、もし結果が出ない場合でも、「手段がいけなかったのか」「ターゲット設定がいけなかったのか」「自社の強みを確立できなかったのか」というように具体的な振り返りができるようになります。

つまり「想い」が明確になれば採用活動のPDCAを回し続けていくことができ、将来的な採用活動の成功や、会社全体の成長へと繋がる可能性が広がっていくと思います。

おわりに

今回は採用マーケティングに取り組む上で、私が重要と考える最初の一歩についてまとめてみました。

これからも各企業の方とお話をする中で、自社の魅力の発見・再発見に繋がる機会が少しでも増えると嬉しいと思います。次のブログの機会では「想いから考えてみるターゲットやペルソナの設定」について話をしたいと思います。

それでは、ありがとうございました!また次回!

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