はじめまして。エリアマーケティングセクションのはせです。
今回は、新しい商品やサービスがどのように市場に普及し、どうやったら流行りが広がるかをリアルな体験を通じて説明させてもらいます。
自社のサービスをもっと売りたい!ヒットさせたい!と思っている広告担当者さんは少々お付き合いください!
テレビや新聞、ポスティング、SNSなどの広告(広く告げる)ことも大事ですが
実は・・・物事がブームになる時ってのは、ざっくり動き方があるんです。
例えば流行りの例を挙げるとすると・・・
- たまごっち→ 安室奈美恵が好きな女子高生がきっかけ
- ネスカフェアンバサダー → バリスタのファンがきっかけ
- Uber → シリコンバレーのスタートアップ企業で働く人々がきかっけ
などなどです。
これに共通するのが、熱狂的なファン(アーリーアダプター)がそれを利用して、情報を拡散し人気に火が付いたということなんです。
ちなみに、みなさんは『イノベーター理論』の5つのタイプをご存知ですか?
なに?それ?と思われた方も多いと思います。
イノベーター理論とは・・・
消費者を5つの層に分類することにより、新しい商品やサービスがどのように市場に普及していくのかを分析したマーケティングの理論です。
- イノベーター・・・サービス・商品導入期に発生する、市場の2.5%を占める層です。いわゆるテクノロジー・マニアやゲームオタクがこの層に属します。
- アーリーアダプター・・・流行に敏感で情報収集を積極的に行い、自分の判断で商品やサービスを購入します。市場全体の13.5%を占めています。特に情報を積極的に発信し、下記のアーリーマジョリティやレイトマジョリティに対する影響力が大きいことも特徴です。
- アーリーマジョリティ・・・サービスの成長期に発生し、新しい商品やサービスを購入することに比較的慎重な人たちで市場全体の34%を占める層です。
- レイトマジョリティ・・・サービスの成熟期に発生する層で、新しい商品やサービスに対して懐疑的な人たちで市場全体の34%を占めます。
- ラガード・・・衰退期に発生する、もっとも保守的で市場全体の16%を占める層です。
※TECH CAMPブログより引用 https://tech-camp.in/note/pickup/49754/#GO
※MarkeTRUNKより引用 https://www.profuture.co.jp/mk/column/6922
では、本題・・・
約半年前、株式会社メリットでは『日刊Webラズダ杯 U20動画グランプリ』という20歳以下を対象にした動画グランプリを開催していました。結果は応募総数1名。広告のプロでありながら、情報発信をするターゲットによって結果は異なるということです。
【2020年5月】コロナウイルスの影響によって部活動の大会が無くなった『高校3年生』に向けて何か発表の場を設けることで、応援ができないかと動き出す。
→『高校3年生を対象にした動画グランプリ』の方向でプロジェクトスタート
【2020年6月】途中の会議で、せっかく費用をかけるのだからもう少し対象年齢を広げない?という議題になり、13~20歳以下という、中学生、高校生、大学生も対象になるグランプリに変更し、リスタートを切る。
→『20歳以下を対象にした動画グランプリ』の方向でプロジェクト再スタート
【使った広告媒体】
●独自ホームページ
●店舗設置用A4チラシ
●自社ポスティングフリーペーパー
●自社ポータルサイト
●Instagram
●Twitter
などなど、全チャンネルを網羅していないが、悪くないラインナップ。特に、InstagramとTwitterに関しては島根県、鳥取県全ての部活を検索しフォーロー。さらに、DMなども送付し、両県の高校には校長先生宛てにチラシなども送付している。
サンプル動画も作った!いけるはず!と思っていました。しかし・・・
応募締め切り2週間前 DMをチェック。まだ来るわけない!
応募締め切り1週間前 DMをチェック。そろそろかな
応募締め切り3日前 DMをチェック。大丈夫。大丈夫。
応募締め切り1日前 DMをチェック。まじか
応募締め切り当日 DMをチェック。来た!!!!
結果は1件!最低10件は応募があると想定していただけに、ショックを隠しきれません。
ただ、応募締め切りも過ぎていたこともあり。終了とさせて頂きました。
では、この『20歳以下を対象にした動画グランプリ』何がいけなかったのでしょうか?
【要因】
①広告の仕方
②動画の投稿が難しい
③規定曲は設けない方が良かった
④賞金額が少ない
⑤他社での類似事項があった
⑥ターゲットを広くしすぎた
⑦情報を発信する方の熱量
【根本的な反省点】
⑥ターゲットを広くしすぎた
→ユーザー視点に立ち、動画グランプリを本当に必要としている方を自分事にしてあげれなかった。「U20」という主催者側の都合ではなく、ニーズに特化した企画(例「部活動で頑張る高校3年生のみ参加」とか)でないと、情報に価値が生まれない。特に、Web上ではそれが顕著だった。
⑦情報発信をする方の熱量不足
→どんなに良いツールを使って情報発信をしようが、伝わる情報というのはすぐにではなく、ファンや身近な所から徐々に広がっていくものである。すなわち、少人数でもいいので理念が刺さる方に的確に情報を伝えるべきであった。且つ、担当者がリーダーとなって、情熱をもって理念を追求できる環境づくりが必須だった。
要所要所で至らぬ点があったと思いますが、この要因が一番大きかったと感じました。この『動画グランプリ』を通じて、改めて情報を人に伝える難しさを痛感しました。
最後になりましたがこのプロジェクトの最中、うちの社長が言ってたのが今も心に残っています。
私たちが関わらせて頂いている、採用関係やPR関係などの採用・広告担当さんは常に不安でどうやったらうまくいくかを考えている。それに応え、メリットにお願いして良かったと思ってもらうことが私たちの役目だと。
新しいことにチャレンジできる環境、メリットだったら山陰を“ワクワク”楽しくできると思ってもらえるように進化していきます。