みなさん、こんにちは。山陰の地元タウン情報誌「ラズダ」編集部の石原です。普段はラズダのウェブマガジン「日刊webラズダ」の運営を担当しています。
今回は何らかのPR施策を行った後、収集する「数字」について。
営業担当の方をはじめ、多くの方が何らかの施策を行った際、数字を収集すると思います。例えばイベントの来場者人数、チラシを配布した際のお問い合わせ件数など。「日刊webラズダ」でも同様に、記事のページビュー数やユーザー数など、ある種の効果測定を実施します。SNSだといいねの数、ブックマーク数などが気になるポイントでしょうか。
【頭の体操】「0」の捉え方
本題へ入る前に、頭の体操がてら「0(ゼロ)の捉え方」について。
「0」とは文字通り「まったく無い状況」。数字単体で見れば、ただただ「何もない」と解釈できますが、これを文章に言い換えると少々、様子が変わってきます。例えば「所持金0円」を文章で表現する場合、
- 財布にお金が入っていない
- そもそも財布を持っていない
どちらも意訳すれば「所持金0円」ですが、印象が変わってきますよね。
もし、この所持金0円の人がお店に来た場合、
- 財布は持っている→購入意欲はあった
- 財布を持っていない→購入意欲はないが何らかの理由で来てみた
とも考えられます。それぞれ購買意欲の濃い・薄いに差はあれど、貴社に興味を持っています。何が言いたいかというと、数字の「0」だけを切り取って、それがあたかも悪い!、失敗だ!と叫ぶのは時期尚早。数字の向こう側にいる人やモノゴトに対して、考察したり仮説を立てたりすることが重要だと思います。
数字が低いと悪いの?高いといいの?
これは「0」だけでなく、どの数字にも言えます。世の中の販促やブランディングといったことは、BtoCだろうとBtoBだろうと、おおよそ生きている人間へ向けて行っているハズ。そういった施策をする中で、「数字が低いからダメ」、「高いからイイ」と言い切るのは、とてももったいないと思うのです。
「数字は残酷なまでに現実を突きつけるが、それ以上でもそれ以下でもない」。以前、日刊webラズダを担当し始めたころ、SEO中毒気味になっている私へ上司からよく言われました言葉。
数字とは客観的な評価のため、主観的な評価(感想)に比べて比較がしやすく便利。社内の会議や上司へ報告する際、分かりやすいので重宝されます。一方、数字が低いと上司へ報告する際の足取りは重いし、そもそも元気なくなるしでネガティブ感情ばっかり。私自身、今でも思っていたより数字が伸びていないと、変な汗かくし、冷や冷やします。
でも、ここで大切なのは「数字は人が行動した結果」から生まれる点。SNSのいいね!、ページビュー数、お問い合わせ件数、来場者数など、いずれも生きている人間が行動した結果から生まれた数字なのです。しかもその人間たちは、家族構成・性別・年齢・趣味嗜好・ニックネームといった歩んできた人生がまったく異なります。そういった方たちの人生をちょっと動かせた、と考えると、0でも1でも2でも、非常に価値あるものだと思いませんか?
せっかく豊富な資料(数字)があるのに、「良いか悪いか」とデジタル脳的な二極論で答えを導き出すのは、何度考えてももったいない。各担当者が知恵と工夫を凝らして担当した販促チラシ、会社ブログ、SNSなどを評価する際は、数字に加えてぜひ「なぜこの結果(数字)が生まれたか」を聞いていただきたいです(希望!)。
以上、WEB担当者からのお願いでしたm(__)m