こんにちは。小田川です。
応募者と連絡がつかない…、面接に来なかった…、アルバイト採用でよく聞くお話です
求人広告を利用いただいている企業や店舗の方から、「せっかく応募があったのにその後の連絡つかない…」「面接日の予定を伝えたけど当日来てくれなかった…」というお話をよく聞きます。今回はそんな時にすぐに試してみたいいくつかのことについて取り上げてみます。
費用や手間をかけて応募を募って反応があったとしても、最終的に面接や採用に繋がらなければ目的は達成できないですよね。採用できなければもっと応募数を増やすため広告や露出方法を見直す、給与などの採用条件を見直すといったことも大切ですが、それらの他にも出来ることがあるんです。それが「応募者が面接に来てくれる可能性を高めること」です。
①とにかく早く!連絡をできる体制を整えよう!
面接に来てもらえなかった場合には、なぜそうなったのかの原因を振り返ってみることが大切です。そもそもアルバイト・パートといった非正規雇用での仕事を探されている方にとっては「タイミング」が非常に重要です。学生の方であれば夏休みの間で出来る仕事を探している、主婦の方であれば子供が学校に行くようになって春から仕事をしてみたい、などですね。多くの方が「働きたい」「興味がある」と思って問い合わせをしていますので、その問い合わせた瞬間こそが最も熱度も高く、面接や選考に向かう心理的なハードルが下がっていると考えられます。そのため、応募してから時間が経って返信が来た場合には不安が大きくなっていたり他の仕事の選考が進んでいたり、熱意自体が下がってしまったりして次のステップに繋がらない、または連絡がとれないという可能性が高まると言われています。
つまり、一つ目の対策としては「応募者へ出来る限り早く連絡しよう」ということです。
そうは言ってもタイミングが悪くて電話に出られなかった、メールに気づかなかった、業務時間外だった、忙しくて返信できなかったという場合も当然ありますのよね。そんな場合には連絡に気づきやすい体制を構築しておくことをおすすめします。例えば電話やメールは転送設定すれば気づきやすい端末へ通知を送ることが出来ます。特にメールについては、転送サービスを利用すれば会社メールへ応募が入ったら自身の携帯メールにも同じ内容が届くように設定が簡単に可能です。(個人情報が含まれる場合もありますのでその点は注意が必要ですね)
他には求人情報に返信時間やタイミングについての添え書きを加えておくとよいでしょう。営業時間外での応募は翌営業日にご返信します、ご連絡いただいてから1日以内にご返信します、といった形ですね。ちなみにとある調査では応募後に連絡がなくて不安になる最も多いタイミングは「1日後」からでした。数時間で不安になる方もいるそうですが、返信や連絡についてはとにかく早く!を基本にすればプラスの面が多いと考えられます。
②電話?メール?どちらかではなくどちらも利用して連絡をとろう!
2つ目の方法としては「様々な方法で連絡をとるようにしよう」ということです。
よくあるのはメールで応募が来たからメールで返信したけど連絡がつかなかった、というケースですね。求職者によっては返信時間や方法を指定されることもありますが、メールでの連絡は気づきにくかったり設定によっては届かなかったりする可能性もあります。ですので、メールを返信し、タイミングをみて電話でも連絡してみるというのは有効です。
もうひとつ使えるツールが「SMS」ですね。簡単に言うと携帯電話の番号があれば簡単なメッセージを送れるという機能です。実はLINEなどと同じようにメッセージの既読状況によって相手の端末に通知を出せますし、今はキャリア(携帯電話の会社)をまたいで直接メッセージを送ることができます。実際に私の担当したクライアントでも、メールでの連絡後に「念のため」という形でSMSを利用して面接日程を送ったところ、連絡が以前よりもつきやすくなり、採用効率が良くなったケースがありました。
現在の求職者は基本的にはスマホを利用して電話やメッセージなどを送受信していますので、連絡手段という部分でもいかに心理的ハードルを下げるかが重要です。出来る限り不安感を溜めないようにして、連絡機会を損失する可能性を低くすることに繋がるように心がけましょう。
③ほったらかしはNG!応募者の気持ちに寄り添ったこまめなアプローチが大切!
3つめは、「こまめにフォローをいれよう」です。
例えば電話で面接日を一週間後に設定した場合、面接日の1~2日前に「面接よろしくお願いします。当日は天気が悪そうなので足元に気をつけてお越しください。」といったリマインドの連絡をメールやSMSで入れる、といった形です。もちろん忘れないで欲しいという意味もありますが、それだけではありません。私自身も経験がありますが、面接や試験は当日を迎えるまでに不安がどんどんと大きくなっていくものです。非常に小さく、かつ手間は必要なアプローチですが、気持ちを軽くして面接などのハードルを下げていくこと、会社や店舗として応募者との面接を大切に考えている姿勢を伝えることが当日キャンセルや連絡不通を防ぐ効果につながります。
また、連絡がつかなかったり面接に来なかったとしても出来る限りはフォローの連絡を入れておくとよいでしょう。当日はどうしても連絡がつかなかった、緊急の用事が出来た、勇気がでなくていけなかったといった様々な原因が考えられますので、「本日は都合が悪かったでしょうか?もし都合がつくタイミングがあれば再度調整しますので、相談させてください。」といったメッセージを送るのが良いと思います。アルバイトの応募者は基本的には近隣に在住し、会社のサービスや店舗を利用するお客様になり得ます。丁寧に対応することは、応募者や応募者の周りでの会社・店舗への評判に直結し、将来的な求職者の増加やブランディングに繋がる可能性もあります。つまり応募者の対応を丁寧にすることは、足元の採用に繋がらなくても将来的な採用状況の好転につながるという視点を持つことが大切だと考えます。
まとめと人に対する「投資」の大切さについて
3つの方法を挙げてみましたが、いかがでしょうか。これらの方法を行えば面接数や確率が必ずアップするという保証などどこにもありませんが、考えていなかった、手をつけていなかったという少しの気づきと行動の変化に繋がるとすれば幸いです。
「そこまでしないといけないのか…」と思われるかもしれませんが、正社員の領域、特に新卒業界では多くの企業が内定や面接の前からアプローチをかけていくのは当たり前になっています。多くの方(新卒学生)が同時に就職活動をする機会、つまり平等にチャンスがある中でも応募を獲得するには多大な労力が必要なのですから、ひとりひとりが違うタイミングで求職をするアルバイト・パート領域ではより一層1件1件の応募に丁寧に対応することが大切ですよね。応募を出しても人が来ない、面接に来ない、面接しても採用できない、というよりも、いかにして多様な求職者と出会い、機会を創出し、フィードバックを得ることで採用活動や雇用の状況そのものを戦略的に練り直していくかにつなげていくことが、最終的な会社・店舗運営において重視されるべきだと思います。
上記の例はどれも初期投資や準備はほとんど必要ありませんが、手間や労力といった時間的な投資は当然必要となってきます。人材難が続く地方での採用活動では、ただ待っているだけで状況が好転することはほぼないと言っても過言ではないと思います。
中核となる人材を確保し、事業を継続していくためには、数年先の経営戦略の中で今どこに投資していくかを判断し続けることが大切だと思います。そして、「人」に対して投資を行うこと、その姿勢こそが企業を支えて行く力を高めていくことに繋がるのだと思います。
まずは一歩、出来る部分からはじめてみませんか。