こんにちは、株式会社メリットの藤原です。
私は普段、DTPオペレーターとして、様々な制作業務に携わっています。
「DTPって…何?」
そう、そうなんです。
決してメジャーとは言い難いこの仕事。
ですが、みなさんの生活の中ではとっても身近なものと深い関わりがあるんです。
その身近なあるものとは、「印刷物」。
印刷と深い関わりのある「DTP」とは?
「DTP」とは「DeskTop Publishing(デスクトップパブリッシング)」を指す言葉です。
日本語に訳すと「机上出版」や「卓上出版」と呼ばれています。
簡単に、ざっくりと説明すると、「パソコン上で印刷データを作る仕事」のことです。
「え?それだけ?」と思われたかもしれませんが、ところがどっこい。
印刷物には様々なルールがあります。
トンボや裁ち落とし、解像度、インクの濃度、文字サイズなど…項目は多岐にわたりますが、DTPオペレーターはこれらのルールを守って印刷データを作成することが求められます。
- ▶トンボ(トリムマーク)
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印刷範囲や断裁ライン、加工の位置を示す目印のこと。
- ▶裁ち落とし
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仕上りサイズの端まで色や写真などを配置したい場合に、仕上りサイズよりも大きめに絵柄を配置する領域。
- ▶解像度
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画像の密度を表す言葉。密度が小さいと画像は粗く、大きいと滑らかになります。(単位はdpiもしくはppi)
実はあなたが普段目にしている本や雑誌、チラシ、ポスター、パンフレット、ハガキや封筒、説明書に至るまで、ほとんどすべての印刷物にはDTPオペレーターが関わっているんです。
これって結構すごくないですか?
実際はどんな仕事?
では、DTPオペレーターは実際にはどんな流れで仕事をしているのでしょうか?
私の場合ですが、大まかには「ラフ案の作成→原稿データの入力→校正→修正→入稿」といった流れになることが多いです。
校正と修正は何度か繰り返し行うものがほとんどですが、最初のラフ案をしっかり決めていないと、大幅な変更指示が入りイチから作り直しになることも…
DTPオペレーターがデザイナーと違うのは、自分でデザインを行わないという点です。
他の人が起こしたデザイン案をもとに、印刷のルールに即した形にデータを整えていくのがオペレーターの仕事なんです。
(とは言えある程度のデザイン力を求められる場合も多いので、デザインの4原則や色相環などは知っていて損はないですが…)
また、じっくりと時間をかけて行うデザイナーの仕事と違い、オペレーターは同時に多くの仕事をこなすことも求められます。
そのため、一つひとつのものに向き合う時間は短く、かつそれぞれを正確に処理していく必要があるため、常に細心の注意を払って作業しているんですよ。
使用しているソフトは?
次に普段使用しているソフトについてお話しします。
DTPには主に3つのソフトを使用しています。
- ▶Illustrator(イラストレーター)
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イラストの作成や、テキストの編集、レイアウトに特化したソフト。チラシやポスター、広告などの1枚ものを作る場合に使います。
- ▶InDesign(インデザイン)
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DTP用のページレイアウトソフト。雑誌や書籍などのページものを作る場合に使います。
- ▶Photoshop(フォトショップ)
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写真の編集やイラストの作成に特化したソフト。IllustratorやInDesign上に配置する写真やイラストを加工する場合に使います。
それぞれについて、学校や独学で操作を学んでいる人も多いのではないかと思いますが、独特の操作が多くて結構面倒じゃないですか?
ですがこのソフト、DTPやデザイン界隈では、操作さえ覚えてしまえばどんな表現もできる無敵のツールなので、今学んでおかないともったいないですよ!
このほかにも、WordやExcel、PowerPointなどのソフトも使用する機会が多いので、覚えておくと便利ですね。
最後に
ここまで読んでくださってありがとうございます。
私がDTPオペレーターの仕事を始めて10年と少し、今でも「バランスが悪い」「色が気持ち悪い」「思ったのと違う」とダメ出しを浴び続ける毎日ですが、少しずつ褒めてもらえることも増えたような気がしています。
色々と壁にぶつかることも多いこの仕事ですが、そのぶん自分の作ったものが世に出て、誰かの役に立った時の喜びはひとしおなんですよ。
この記事を見て、ちょっとでもDTPオペレーターの仕事に興味を持っていただければうれしいです。